第32回大阪府理学療法学術大会

The 32nd Congress of Osaka Physical Therapy

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大阪府理学療法士会における次世代のための人材育成

熊﨑 大輔
公益社団法人 大阪府理学療法士会 会長
      関西医療学園専門学校 教務主任
 公益社団法人大阪府理学療法士会(以下 府士会)の会長に就任して一年が経ちました。私が会長に就任した際に掲げた重点課題の一つが、今回の講演テーマである『次世代のための人材育成』でした。特に中堅や若い理学療法士、そして女性の理学療法士の方々に府士会活動に興味を持っていただき、積極的に参加していただきたい、またその環境を作らなければならないと考えております。今回、本大会において会員の皆様に向けて、このテーマについてお話しさせていただく機会を頂戴したことに大変感謝しております。

 現在、日本理学療法士協会(以下 協会)の会員数は120,000人を迎えようとしており、府士会の会員数も8,000人を超えています。協会の調査(2019年3月末)によると、全国の理学療法士の平均年齢は男性34.2歳、女性33.2歳であり、約8割が40歳以下です。このような会員数の増加を背景に、府士会では組織改編に取り組んでいます。組織改編の目的は以下のとおりです。
・大阪府域の各市区町村との連携強化および本会の組織力強化
・組織および財務管理、事業運営の効率化
・地域包括ケアシステムへの対応(各市区町村単位)
・地域での教育を通して、府士会の人材発掘と育成
・学術事業の効率的な企画と運営(小規模での開催)
 この組織改編によって、一般社団法人大阪府理学療法士会生涯学習センター(以下 センター)と各市区町村士会が立ちあがっています。今後府士会では、社会に求められるジェネラリストを育成するため、職能は府士会、学術はセンターが担い、両輪で動いていく必要があります。また地域に密着して動ける市区町村士会とも協力・連携し、活動していくことが求められます。人材育成についても同様であると考えています。

 厚生労働省の理学療法士・作業療法士需給分科会では、理学療法士の需給推計も調べられました。会員数が増加する中で、個人の理学療法士が生き残っていくためにどうするべきかを考えるとき、キーワードは『選ばれるPT』になることだと私は考えています。国民・府民に選ばれる、患者・利用者に選ばれる、雇用主に選ばれる、様々あると思います。理学療法士の活躍する分野は臨床・教育・研究、職域も保健・医療・介護・福祉など多岐にわたります。他のPTに勝つため、自分はどの分野や職域で、どのような知識や技術、能力を研鑽していくのか考えなくてはいけない状況になっているのではないでしょうか。

 2022年4月には、協会の新生涯学習制度もスタートする予定です。認定や専門理学療法士を目指すことも『選ばれるPT』になる一つの方法だと思います。
 講演では、会員の皆様が『選ばれるPT』になるために、府士会やセンター、そして市区町村士会をどのように活用してキャリアアップしていけるか、会員の皆様に会長としての考えをお伝えできればと思っています。
学歴
1996年  日本社会体育専門学校 卒業
1999年  関西医療学園専門学校 理学療法科 卒業
2009年  大阪体育大学大学院 博士前期課程修了(スポーツ科学)
2014年  大阪体育大学大学院 博士後期課程 満期退学
職歴
1999年4月~2002年3月 京都地域医療学際研究所附属病院
2002年4月~2005年6月 医療法人裕仁会 森整形外科
2005年7月~2013年3月 医療法人盈進会 岸和田盈進会病院
2013年4月~2014年8月 株式会社リハステージ
2015年1月~ 関西医療学園専門学校(教務主任)
現在に至る
免許・資格
2012年3月 認定理学療法士 取得(スポーツ理学療法)
2014年12月 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士養成施設等教員講習会 修了 2019年3月 臨床実習指導者講習会 修了
社会的活動
公益社団法人 日本理学療法士協会 代議員
公益社団法人 大阪府理学療法士会 理事(会長)
住吉区理学療法士会 理事(会長)
臨床実習指導者講習会 大阪府養成校協議会 副会長
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一般社団法人
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