第2回生涯学習研修集会

2nd Conference of the Training for Lifelong Learning

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経験学習と職員教育の実際

松尾 睦
北海道大学大学院 経済学研究院 教授
講演概要
 これまでの研究によると、職業人の成長の大半は仕事経験によって決まると言われています。ただし、経験を積めば自動的に人が成長するわけではありません。仕事を通して成長するためには、経験から学ぶ力が必要となります。経験から学ぶ力は「ストレッチ」「リフレクション」「エンジョイメント」「思い」「つながり」という観点から説明が可能です。つまり、高い目標を立て挑戦し(ストレッチ)、経験を適切な形で振り返り(リフレクション)、仕事の中にやりがいを見出し(エンジョイメント)、明確なビジョン・価値観・信念(思い)を持ち、成長を応援してくれる人とよい関係(つながり)を作るとき、経験から多くのことを学ぶことができます。本講演では、経験から学ぶ力に加えて、育て上手の指導法やリフレクション手法についても解説します。
受講者へのメッセージ
経験学習の考え方は、職場だけでなく日常においても応用することができます。日々の活動を振り返りながら聞いてもらえたら幸いです。
略歴
1964年 東京町田市生まれ。
1988年 小樽商科大学商学部卒業。
1992年 北海道大学大学院文学研究科修士課程(行動科学専攻・社会心理学講座)修了
1999年 東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程(人間行動システム専攻)修了(博士(学術))
2004年 Lancaster大学経営大学院博士課程修了(Ph.D in Management Learning)
岡山商科大学商学部(1994~1999年)、小樽商科大学・商学部・商学研究科(1999~2008年)、神戸大学大学院経営学研究科(2008~2012年)を経て現在に至る。

当法人における卒後教育 -教育ガイドラインの作成から浸透と課題-

村田 尚寛
社会医療法人愛仁会 千船病院 リハビリテーション科 主任
講演概要
「質が非常に厳しいと感じられる」これは2019年医療従事者の需給に関する検討会第3回理学療法士・作業療法士需給分科会での声である。現在、理学療法士の半数以上が20代であり新卒者の指導者も20代前半という状態も珍しくなくなってきている。卒後教育の重要性が日増しに高くなっている一方で新卒者に対する指導者が不足していることも現実である。そこで当法人では卒後教育の指針として「教育ガイドライン」を作成した。このガイドラインは指導者によってばらつきのある教育に対して法人における教育水準を示すことで質を担保する目的がある。またキャリア育成の役割も担っており4年目以降に法人で求められる人材の育成指針にもなっている。一方で課題もあり、ガイドラインを作ればいいというものでもない。今回、当法人における「教育ガイドライン」の作成経緯と作成方法、各スタッフへ浸透させることの難しさなど今後の課題を苦悩も交えて情報提供したい。
受講者へのメッセージ
これから「質の高い」「必要とされる療法士」を育成するにはどうすればいいか?現在の卒後教育に対して悩んでいる・疑問に持っている方や教育方針の見直しを考えている方は一緒に本気で考えましょう。
略歴
2009年3月 国際医療福祉大学卒業
4月 社会医療法人愛仁会 愛仁会リハビリテーション病院入職
2014年4月 社会医療法人愛仁会 しんあい病院
2018年12月 社会医療法人愛仁会 千船病院

当法人における卒後教育 -OJTとoff-JTの実践-

貞末 仁美
社会医療法人愛仁会 介護老人保健施設しんあい リハビリテーション科 主任
講演概要
当法人では,2012年頃から法人の事業拡大や回復期病床数の増加等により,療法士数が急増した.これに伴い,卒後教育の指針として教育ガイドラインを作成し2013年より運用してきた.特に回復期病院では,若い療法士を多数抱えたことにより,教育研修に専従する科を設立し教育に従事してきた.このような背景を踏まえ,①当法人の教育ガイドラインをベースとした回復期病院教育研修科の取り組み②法人リハビリテーション部門における役職者研修と卒前卒後連携③有志法人により結成した「療法士の教育を本気で考える会」の活動について取り上げる.
ガイドラインとは“指針・指標”を意味し,マニュアルとは異なる.手順や問題発生時の対処方法等を示すものではない.よって,目指す像をいかに具現化し業務に落とし込むかは,使用する人に委ねられる.率直な想いを申し上げれば,常に悩み,もがきながら人材育成に向き合ってきた.そのOJTとoff-JTの実践を中心に紹介する.
受講者へのメッセージ
養成校指定規則の改訂や生涯学習システムの変更を目前に控え,今まさに人材育成の大きな波が来ていると感じています.卒前卒後を一貫教育と捉え,臨床だけでなく教員の先生方にも多くお集まり頂き,共に考える場といたしましょう.
略歴
学歴
平成10年3月 行岡リハビリテーション専門学校 卒業
平成20年4月 神戸大学大学院 保健学研究科 博士前期課程 入学
平成23年3月 神戸大学大学院 保健学研究科 博士前期課程 修了
職歴
平成10年4月 特定医療法人愛仁会 高槻病院入職
平成16年4月 行岡リハビリテーション専門学校 理学療法学科 入職
平成26年4月 大阪行岡医療大学 医療学部 理学療法学科
平成28年4月 社会医療法人愛仁会 愛仁会リハビリテーション病院 教育研修部 入職平成31年4月 社会医療法人愛仁会 介護老人保健施設しんあい リハビリテーション科
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